「カクレクマノミ」と言われてピンとこなくても、映画ファインディング・ニモの「ニモ」と言えば分かる人も多いのではないでしょうか?
そんな、「ニモ」ことカクレクマノミの、「え?ホントに?!」な3つの雑学をご紹介します。
カクレクマノミの名前の由来は、見た目がアレに似てたから!?
カクレクマノミって、ちょっと変わった名前だと思いませんか?
実はこの和名には、まさにジャパニーズな意味が隠れているんです。
カクレクマノミの「クマノミ」は、漢字で「隈の実(熊の実)」と書きます。
「隈」とは、歌舞伎役者がする独特の化粧法、「隈取り(くまどり)」を意味し、「実」は「魚」を表します。
つまり、歌舞伎役者のように隈取りがある魚という意味でその名が付けられたということです。
また、「隈」は隠れるという意味もあることから、隠れる習性のある魚という意味で付けられたとの説もあります。

ニモのモデルはカクレクマノミじゃなかった!?
冒頭文を覆すようで恐縮ですが、実はニモのモデルは、カクレクマノミではなく別の魚ではないかと言われています。
クマノミの仲間は全部で25種類いると言われており、中でも、クラウンアネモネフィッシュという亜科は、ニモにそっくりだと言われています。
カクレクマノミとクラウンアネモネフィッシュは、とてもよく似ており、見分けが難しいです。
2種の決定的な違いは白い模様の部分。
クラウンアネモネフィッシュは、白い模様の周りが黒くはっきりと縁取られているんです。
よく見ると、ニモも黒い縁取りがあります。
ニモの住んでいる場所(グレートバリアリーフ)から考えても、クラウンアネモネフィッシュの方が生息分布域として一致するようです。

カクレクマノミは子孫のために性別をも変える!?
実はカクレクマノミって、最初は全てオスとして生まれてくるんです。
その後、群れの中で一番体が大きなカクレクマノミがメスへと性転換し、二番目に大きなオスの卵を産むんです。
これを雄性先熟といい、子孫繁栄のための大事な手段なんです。
性別を変える魚はカクレクマノミ以外にもいますが、ほとんどがメスからオスに変わるパターンであり、逆はとても珍しいのです。

可愛いだけじゃなく、子孫を残すために性別を変えてしまう凄い魚でした。
ペットとして飼う場合、名付けはオスかメスかはっきりしてからの方が良いかもしれませんね。