突然ですが、500円の色が銀色から金色っぽく変わった理由をご存知でしょうか。
知らない人が多いと思います。
知らない人は、後述する偽造事件を知ると、なるほどと思うかと思います。
今回は、新500円のつくりと仕掛けも交えて記事にしたいと思います。
旧500円硬貨と500ウォンは同じ重さ!?
旧500円は1982年に製造され、数字の面は左右に橘と上下に竹、裏面に桐、側面に「◆ NIPPON ◆ 500 ◆」と刻まれたデザインが特徴です。
当時、国内で使用されていた硬貨では最高額面の価値を持ち流通していましたが、先ほど触れた偽造事件により看過できない問題となります。
それは、韓国のお金である500ウォンを自動販売機に投入して旧500円に入れ替えることです。
当時、自動販売機にお金を入れると、代わりに貯蔵してあるお金が返却されるつくりになっていたのです。
そのため、重さ以外ほとんど類似する500ウォンをドリルなどで少し削れば旧500円として使用することができたのです。
日本国内での500ウォンは当時のレートで50円であったため、450円もの損になります。
自動販売機のオーナーなどは大きなダメージを受けたとさており、さらに自動販売機以外の機械でも同じような手口が用いられていたようです。

新500円硬貨の仕組み
上記の事件により、2000年から金色っぽい色になり、500の中にある0に「500円」の文字がホログラム加工されており、傾けると表示されます。
裏面は日本国と五百円の文字が枠で囲まれ、側面は一新してギザギザが斜めに刻まれています。
肉眼では確認しにくいですが、両面の細部に「NIPPON」の文字が散乱しているのが特徴です。
材料はニッケル白銅でつくられていましたが、そこに亜鉛を交えて調整することで、ニッケル黄銅になり偽造防止対策として大きく改良されることになります。


今では、お札にもホログラム加工などが適用されており、偽造を防止するために様々な仕掛けが施されています。
悪事を働く人がいる限り、お金が硬貨や紙幣でない形状となる日も来そうな予感がしますね。